日本科学者会議東京支部


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東京支部代表幹事からのごあいさつ

 東京支部代表幹事が2人となり、その一人として女性が担当するようになって、私が三代目となります。
 戦後80年、国民の平和を希求する声が大きくなるのに反して、科学研究の軍事化が進む危機的状況の中で、これに抗して科学を平和的・民主的・総合的に発展させるためには、女性の役割は益々大きくなっています。同時に少子高齢化が進む中で大学問題の厳しさや大学・研究機関等の再編の下で、若手研究者、とりわけ女性研究者の身分の不安定やかつてない多忙化といった新たな困難もあります。首都東京では、新自由主義の下で困窮する人々が増え、人間らしい暮らしができない人々がおり、東京支部としても大きな課題を突き付けられています。
 東京支部には女性会員を中心とする《はづきの会》があり、現在、例会開催や交流誌『今、私は・・・』の発行などをしています。そして、女性研究者・技術者が関わる課題解決に取り組み、何よりも女性会員が増えることを期待しております。
もう一つ。秋田雨雀・土方与志記念『青年劇場』との新たなつながりができたことは東京支部にとって大事な節目になりました。研究者・技術者が狭い殻に閉じこもることなく、「科学者」の概念を広げ、活動内容や、新たな課題を異なる視野から見直す契機にもなっています。
人々の希望ある未来に向けて、市民と共に歩む研究者の自主的民主的で互いに信頼し合う温かな科学者コミュニティが日本科学者会議です。みなさまのご入会を、心から願っております。
2025年
共同代表幹事 中島明子

 東京支部や全国幹事会・事務局を含めJSAでの役員歴は30年余りになります。JSAに入会したのは大阪市立大学の大学院に入学した1978年でした。
 マルクス経済学・貨幣信用論を専攻する私の大学教員・研究者としてのキャリアは、JSA会員としての活動と完全に一致しています。若い時には、自分の専門に特化するのは当然のことです。でも、長い研究人生にとって、社会や自然に対する幅ひろい問題関心を持ち続けることは、自らの個別研究の前進にとっても重要です。私は、院生時代からJSAの会員であったことから、法学・歴史学・哲学・教育学などの専門外の社会・人文系の社会科学者だけでなく、多分野の自然科学の大先輩、院生仲間との交流に恵まれました。同じく科学者・研究者と言っても、自然科学と社会・人文科学とでは科学における法則性・必然性の理解に微妙な違いがあることを認識しました。大学教員になりたての頃4年間『日本の科学者』の編集委員を務めましたが、いろんな分野の大先輩に交じって年間の特集企画を議論した時の感動・楽しさが思い出されます。
 マルクス経済学・貨幣信用論を専攻する私の大学教員・研究者としてのキャリアは、JSA会員としての活動と完全に一致しています。若い時には、自分の専門に特化するのは当然のことです。でも、長い研究人生にとって、社会や自然に対する幅ひろい問題関心を持ち続けることは、自らの個別研究の前進にとっても重要です。私は、院生時代からJSAの会員であったことから、法学・歴史学・哲学・教育学などの専門外の社会・人文系の社会科学者だけでなく、多分野の自然科学の大先輩、院生仲間との交流に恵まれました。同じく科学者・研究者と言っても、自然科学と社会・人文科学とでは科学における法則性・必然性の理解に微妙な違いがあることを認識しました。大学教員になりたての頃4年間『日本の科学者』の編集委員を務めましたが、いろんな分野の大先輩に交じって年間の特集企画を議論した時の感動・楽しさが思い出されます。
 核兵器廃絶・安保法制反対の平和運動、阪神大震災や原発事故を含む東日本大震災の復興過程での市民運動との連携、数十年来の新自由主義的構造改革に反対する運動にJSA会員として加わったことは、科学を平和・独立・民主主義と人々の生活向上に役立てることの意味と科学者の社会的責任を自覚させてくれました。若い研究者の皆さんに心よりJSAへの入会を訴えます。
2025年
共同代表幹事 米田 貢